【生きるためのたたかい】

【生きるためのたたかい】

すこし前ですが、5月1日、扇町公園で行われたメーデーに参加しました。

メーデーとは、世界中の労働者が団結と連帯を示す統一行動の日。
その起源は、1日10時間以上の長時間労働に苦しめられてきたアメリカの労働者が、1886年5月1日、シカゴを中心に8時間労働制を要求してストライキに立ち上がったことです。

いま、日本でも一応、法定労働時間は8時間ですが、8時間を超えて時間外労働をさせることが可能です。なので、国際労働機関(ILO)で採択された8時間労働を定めた第1号条約を批准していません。

実は、強制労働の廃止、差別待遇の禁止といった国際条約についても批准していないのが今の日本です。

そして、何より、日本では「ブラックな働かせ方」、過労死や過労自殺が後を絶ちません。
4月7日、毎日新聞のコラムでは、年間190人が過労死や過労自殺で命を落とす国として取り上げられています。

1988年に過労死で命を落とした労働者の事例が、裁判で過労死の企業責任が最初に認められました。そして、「カローシ」を世界的な言葉に押し上げるきっかけとなりました。
それから30年あまり、毎日新聞のコラムにもあるように、過労死・過労自殺はなくなりません。

もちろん、過労死・過労自殺を企業の責任と認めさせ、過労死等防止対策推進法の成立など、労働者や過労死遺族の方々の連帯したたたかいが、成果を上げてきています。

しかし、決定的に「ブラックな働かせ方」、過労死や過労自殺を根絶するに至らない根本には、労働者を雇う側の企業から献金政治資金パーティー券の購入を受ける政治の問題があります。

かつて経団連奥田会長(2002年当時)も、財界による政治資金あっせんの影響について認め『財界総理』という言葉を口にしました。

この企業から金をもらう政治を終わらせ、何よりまず、働く人の命と健康が守られる社会をつくるために、多くの人と連帯してたたかっていきたいと思います。
労働運動などというと古臭いイメージを持たれるでしょうか。
しかし、現在進行中のたたかいです。

働くことで生きる糧を得る労働者とその家族が、生きるための、最も根源的なたたかいではないでしょうか。

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